2021.02.05
# 読解力 # 読書

読解力がないとヤバい! 初の共通テストに見えたこれから必要な能力

これが池上彰さんもZ会も勧める対策
田中 圭太郎 プロフィール

数学でも問題文の読解力が求められる

「これまでのセンター試験では、あまり見受けられない問題が多数出題されました」と話すのは、数学担当の前田至賢主任。特に数学I・数学Aは、センター試験よりも解答時間が10分伸び、出題の傾向も変化した。

 

新たな傾向のひとつとして、前田主任は第2問[1]を例に挙げた。この問題の題材は陸上競技。短距離の100メートル走で、1歩当たりの進む距離であるストライドと、1秒あたりの歩数のピッチについて考える問題で、前提となる文章や、問いの文章が数学にしては長い。

「第2問[1]は、陸上競技を題材に、実社会の事象を数学を用いて考察していく問題です。数学の内容は難しくないですが、条件や設定の説明が長く、読解力が求められます。必要な情報を素早く正確に読み取る力が要求され、対策ができていないと時間がかかってしまいます」

他にも、単なる数値を求めるだけではない問題が多く出題された。第2問[2]は、図やグラフを読み解いて、正しい、あるいは間違っている選択肢を選ばせた。さらに第3問では、複数の登場人物が会話をしていて、その人物の考えを踏まえながら解答させている。いずれも問題文から情報を読み取って考える必要があり、数学でも読解力が求められたといえる。

国語は問題文とは別の文章を参照して解答

読解力そのものが問われる教科の国語では、どのような問題が出題されたのか。国語・小論文担当の中谷祐介主任は、「すべての大問で、問題文とは別の文章・資料を参照して解答する問題、ないしは問題文で与えられている複数の文章を、総合的に考えて回答する問題が出題されました」と、より複雑な形式になったと見ている。

第1問の問5(1)(2)は、【ノート】として文章の内容を整理するにあたって、空欄に当てはまる内容を選択する問題だった。中谷主任によれば、解答するには「【ノート】でどのように文章を整理しようとしているのかを理解したうえで、端的にまとめ直された表現を選択する必要」がある。また(3)では、問題文で述べられている「妖怪」についての考察を、芥川龍之介の「歯車」に当てはめて解釈することが求められた。

与えられた問題文の内容を正しく理解する従来型の『受動的』な読解力だけではなく、理解した内容を整理し、他の文章や資料を理解するために活用していくといった『能動的』な読解力も求められるようになりました。これは共通テストの特徴と言えるでしょう」

『能動的』な読解力は、来年度以降もポイントになると考えられる。どのような学習をすれば強化できるのかを中谷主任に聞くと、「読むこと」と「書くこと」の一体となった学習が大事と次のように指摘する。

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