スーパーの鮮魚コーナーで、特売品のマダイを発見。「よし! 今日は刺身だ」。1匹まるごと買って家に持ち帰り、まな板の上に乗せてみて、ふと思う──。
「……そういえば、どこから包丁を入れるんだっけ?」
そんなときに心強いのが、動画サイトの「さばけるチャンネル」だ。
「魚のさばき方」を解説した本なら、昔から多数ある。
だが、実際の包丁さばきは、動画で見たほうが圧倒的にわかりやすい。しかも、アジやサバ、ヒラメなど、このサイトに掲載されている魚介類のラインナップは80種類を超す。そのなかから、お目当ての魚の動画を選び、クリックして再生するだけだ。
ユーチューブ動画サイトの「さばけるチャンネル」(https://www.youtube.com/c/sabakeru/featured)は2016年、タチウオやキスなど5つの動画からスタートした。自分の手で魚を“さばく”という行為を通して、魚の魅力や海の大切さに想いを馳せてもらいたい──。そんな狙いから始まった取り組みだ。
サイトで扱う魚介類の種類を徐々に増やしていったところ、2018年にチャンネル登録者数が10万人を突破。2021年1月現在で18万6000人にのぼる。動画の総再生回数が2400万回を超す人気サイトに成長した。
このサイトを運営する「日本さばけるプロジェクト」の実行委員長は、服部栄養専門学校理事長・校長の服部幸應さんが務める。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、地元の魚を使って実際に料理などに取り組む体験教室「海と日本さばける塾」も、全国各地で開催している。