女性の自死が増加…それでも男性は女性より「自殺しやすい」、その「心理学的」理由

人間関係のケアを怠る男たち
ベンジャミン・クリッツァー プロフィール

「女性同士の友人関係は面倒くさくてドロドロしている一方で、男性同士の友人関係はさっぱりとしていて純粋なものである」というイメージを持っている人は多いだろう。しかし、男性たちは互いにワガママに振る舞いあい、こまめに連絡を取り合うなどして関係を継続する努力も怠る。そのため、 男性同士の関係の方が脆くて信頼性のおけないものである場合が多いのだ。

 

家族に相談できない

(2)男性は自立を重んじて依存を嫌い、プライドが高い

本書によれば、男性は女性と比べて「自立」に価値を置いており、「依存」を嫌う。男性は外部の世界に対する敵愾心が強く、自分の家族や財産を他人から守ろうと防衛的になる。そして、他人に依存したり支配されたりすることを拒む代わりに、自分に関わる物事は自分でコントロールできる状態にあることを好む。

そのため、男性のアイデンティティとっては、「自分は、自立した存在である」ということが大きな意味を持つ。そして、このアイデンティティ認識は人間関係にも影響を与える。男性には、互いに頼りあったり弱音を吐きあえたりする対等な関係ではなく、自分が相手をコントロールできる上下関係を求めてしまう傾向があるのだ。

自立心の高さは、プライドの高さにもつながる。男性は、周囲の環境に自分から適応したり、譲歩を行いながら他の人たちと歩調を合わせるということを嫌がるのだ。そのために、男性は人間関係に問題が生じたら、我慢しながら人間関係を改善するのではなく、その関係から逃避するという選択をしてしまいがちだ。このため、長期にわたって持続する人間関係を持たない男性が多くなるのである。

また、男性はティーンエイジャーの頃から家族に対してもプライドを発揮するため、男の子は女の子に比べて自分のプライベートな話を親に伝えたり、相談を行ったりすることをしない。この傾向は大人になっても残り続けるために、妻や友人に対して悩みを打ち明けられない男性が多い。

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