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“意外とリベラル”だった安倍政権、その「最大の功績」と「残念だったこと」

三浦瑠麗さんインタビュー(3)

新型コロナ危機、首相交代、アメリカ大統領選……激動の2020年とは一体何だったのか。そして2021年はどのような年になるのか。国際政治学者の三浦瑠麗さんが語る日本の首相交代。安倍政権の「最大の功績」とは? 菅政権が進むべき道とは?

三浦瑠麗さん
 

安倍長期政権が果たした功績

安倍前首相の最大の功績は長期安定政権を実現したことに尽きると思います。安全保障や外交の分野における実績は政権の安定なしには実現しなかった。

TPPがその最たる例です。自民党は野党時代にはTPPに後ろ向きでした。しかし、米国離脱という不測の事態を受けて方針転換しました。TPP を推進しなければ、中国が自国に都合のよいゲームルールを敷いてしまう。賄賂が飛び交うような中国式のアンフェアな経済競争が広がってはまずいですから。日本がTPPに積極的にコミットした結果、中国が我々が作り上げた枠組みに乗っかるしかない状況を作った。これは安倍外交の功績です。

安全保障分野の功績は安保法制を成立させたことです。安保法制は有事の際の仕組みというよりも平時の日米防衛協力を深化させるための意味合いが大きい。おかげで日米の共同訓練もより円滑にできるようになりました。日本は米軍に守られていますから、日米の安全保障分野における連携と協力は欠かせません。

同時に安倍前首相が進めたのが、国家安全保障会議(日本版NSC)の活用です。防衛大綱もはじめてNSC主導で作られました。複数の官庁からNSCに出向する仕組みも重要で、NSCは今後も日本の安全保障政策に大きな役割を果たすはずです。安倍氏は統幕長とも毎週面会するような関係を作り、総理主導の安全保障政策を定着させました。

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