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ますます不透明化するポスト・トランプの保守の行方

ポピュリズムに収束の気配なし

不透明になった戦後アメリカ保守の再編

2021年1月は、今後のアメリカ史の書物に激動の月として記録されることになるだろう。

1月6日のトランプ支持者の連邦議会議事堂への突入、1月13日の下院での通算2回目となるトランプ弾劾の可決、そして1月20日のバイデンの大統領就任とトランプの就任式欠席。一週間ごとに、世界が注目する出来事が矢継ぎ早に起きたひと月となった。

アメリカは一体、これからどうなるのか。アメリカの内外で、人びとが期待と不安の入り混じった気持ちを抱いている今、自分たちは一体どこに向かうのか、見定めることのできない霧のなかを進みつつあるひとたちがいる。

アメリカの保守たちだ。

 

2016年の大統領選挙で共和党の有力候補者のなかから頭角をあらわし、女性初の大統領を目指したヒラリー・クリントンを破ったトランプの勝利以降、戦後アメリカの保守主義の勢力図は大きく変化を遂げてきた。

反トランプの立場をとった保守の主流は意気消沈し、トランプの陣営に鞍替えした者たちも少なくなかった。

それまで傍流の立場に甘んじていた者たちは、トランプの勝利をきっかけとして自分たちこそが保守の新しい主流だという自己主張を始めた。トランプ政権の4年間のなかで勢力図の書き換えは着実に進むかにみえた。

しかし、2020年の大統領選で再選を逸したトランプが、影響力の温存をはかるためにひねり出した「盗まれた選挙」という主張が、これまでにも増して陰謀論を野放図に刺激し、一部の支持者たちによる前代未聞の議事堂への突入に至ったことで、戦後アメリカ保守の再編は一気に不透明になった。

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