新型コロナウイルスだって、いつかは人の健康に役立つ日が来るかも

ヒトもウイルスを利用して生き延びた
NHKスペシャル取材班

新型コロナウイルスもいつかは健康に役立つように?

番組では、ウイルス由来の遺伝子が胎盤、長期記憶、受精に重要な役割を果たしている事例を、生命とウイルスの切っても切れない「共存関係」として紹介した。

 

しかし、今まさにわれわれが直面している新型コロナウイルスとも共存関係を結ぶべきだと視聴者に伝えたかったわけではない。新型コロナウイルスの流行も、長い時間がたてば、いずれ毒性が弱まり、ほかの常在ウイルスと同じく、ヒトの体内にひっそり潜んで悪影響を及ぼさなくなるだろう。健康に役立つ機能すら持つようになるかもしれない。

地球上で一時期、栄華を誇った生物種がパンデミックで絶滅の危機に瀕するほど個体数を減らし、生き残った一握りの集団が、その後再び勢力を伸ばして繁栄し、しかしパンデミックでまた激減し、……という営みを生物はくり返してきたと考えられる。

人類にとって、あるいは哺乳類にとって欠かせない胎盤をもたらしたウイルスが当時の生物たちに壊滅的なダメージを与えた可能性もある。その危機を乗り越えた一部の哺乳類が、胎盤を獲得し、哺乳類の大繁栄につながったのかもしれない。

だからといって膨大な犠牲が出るのを座視したままでいいわけではない。3密を避ける、マスクを着用して感染の流行を遅らせるとともに、治療薬、ワクチンを開発・駆使し、新型コロナウイルスを克服するのが、文明化した時代の共存のあり方だ。

今、パンデミックの渦中にある人類は、持てる力をすべて使って、ウイルスの脅威に立ち向かうべきなのだ。

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