深夜勤務の問題は、「通告は前日昼まで」というルールが無視されていることから生じるものだ。この問題は、いまでも残っている。
コロナ下では、それに加えて、「対面」という問題が生じた。これが、冒頭で述べたことだ。「対面・口頭」という方式は昔から続いているものだが、コロナ下では、これが「感染拡大」という問題を引き起こすことになった。
しかし半面で、昔は利用できなかった情報技術が利用できるようになっている。メールは随分前から使えるようになっているし、いまでは、ビデオ会議によって対面に近いことができる。そうした手段を使えば、対面回避は簡単にできる。情報漏洩が問題というなら、そうした問題が生じない回線を用意すればよい。
それにもかかわらず、一向にそれを使おうとしないのだ。前回の緊急事態宣言下でも、議員への対応をオンラインで済ませたことは、一度もないといわれる。当然予想されることではあるが、メールでのやりとりを嫌う議員も多いそうだ。
こうして、議員との面会待ちのため、事務所の廊下に若手官僚が列を成す風景が続く。これでは、3密回避もできない。