「国会の質問取り」といっても、多くの人はあまりよく知らないことだと思うので、説明しておこう。
国会の委員会における質疑は、その場でのやり取りで丁々発止の議論が行われていると考えている人が多いと思う。しかし、実際にはそうではない。質問も、それに対する答弁も、あらかじめ準備されたものなのだ。それをただ読み上げているに過ぎない。
質問は、前日の昼頃までに担当官庁に通告する必要がある。それを見て、官僚が答弁書を作成し、答弁者である大臣に渡す。
実際には、若手官僚が議員会館までいって質問を聞いてくる。そして、それに対する答弁を準備をする。まず担当の省庁が答弁を作成する。予算措置と絡んでいる場合には、財務省がチェックする。
こうしたプロセスの是非も問題なのだが、ここではやり方を問題としよう。