あなたの子があなたに似ているのは、DNAの塩基配列のためだけじゃないかも!?

獲得形質も遺伝するけど用不用ではない

エピジェネティクスとは

子は親に似る。それは、親から子に遺伝情報が伝わるからだが、その遺伝情報には2つの種類がある。1つはDNAの塩基配列で、もう1つはエピジェネティックな情報だ。

エピジェネティクスとは「DNAの塩基配列の変化によらずに、遺伝子の発現(遺伝子のDNAがRNAに転写されたりタンパク質に翻訳されたりすること)を変化させる情報が、細胞分裂を経て伝わる現象」のことだが、進化に関する話においては、次のように言い換えることもできる。

エピジェネティックな情報 = 遺伝情報 - DNAの塩基配列の情報

つまり、DNAの塩基配列以外の遺伝情報は、すべてエピジェネティックな情報である。このエピジェネティックな情報が遺伝すること、つまり親から子へ伝わることが広く知られるようになったためか、一昨年に出版されたイギリスの本に、こんな趣旨のことが書いてあった。

「ラマルクの説の復活は旧来の生物学者に激しい怒りを掻き立てる。もしも、エピジェネティックな変化が世代を超えて伝わるとしたら、ダーウィン進化論の根底が揺さぶられることになるからだ」

【写真】イヌの親子イヌは品種による姿形の特徴が子に伝えられる photo by gettyimages

このような意見は、この本の著者だけのものではなく、わりとよく耳にする意見である。でも、こういう意見は、ラマルクについても、エピジェネティクスについても、ダーウィンについても、誤解をしているのではないだろうか。

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