バイデン政権でも米中対立は不変!日本のふるまい方を地政学で考える

「ボスの取り巻き」という立場の悲哀
バイデン新政権に移行しても、中国に対して米国は、制裁措置を含めた厳しい姿勢で臨むことに変わりはないようだ。米中対立はどちらかが相手に屈するまで続くのか。超大国の意向に影響を受けざるを得ない日本などの国は、今後どのようにふるまえばいいのか。その基礎知識を今一度「地政学」から習得すべく、ペドロ・バーニョス『国際社会を支配する地政学の思考法 歴史・情報・大衆を操作すれば他国を思い通りにできる』から抜粋をお届けしよう。

世界は学校の校庭のようなもの

世界中のどんな学校にも、小さな集団を仕切る生徒が存在する。その子は、クラスの、あるいは学年全体の支配者としてよく知られ、学校中の生徒から敬われ、恐れられている。

そうした力関係を知るには、休憩時間の校庭を見てみるといい。教室での緊張感がゆるみ、子どもたちがありのままの姿を見せるからだ。そこでは、影響力があるのはどの子かがはっきりとわかる。影響力の源は一つとは限らず、いくつかの条件が存在する場合もある。たとえば、体が大きくて強い、生まれつきリーダーの素質がある、スポーツができる、家庭が裕福である、弁が立つだけでなく毒舌家でもある、先生のお気に入りである、あるいは単に意地が悪くてずる賢い……といった条件である。

特別な影響力を持つ子どもは、その集団にできるだけ高潔な振る舞いをするよう促し、思いやりのある行動をとるように導くこともできるはずだ。だが往々にしてリーダーとなる子どもは、乱暴な行動を扇動しがちで、教師の知らないところで校則を破るようほかの子に強要することも多い。ひどい場合は、身体的に弱かったり、能力や魅力に欠けると判断されたりした子どもを、精神的に、ときには身体的に攻撃することもある。

 

通常、そういうリーダーの周りには取り巻きがいる。リーダーの近くにいることで、自分は守られたい、認められたいと考える子どもたちだ。彼らは、自分に欠けている能力や強さを求めてリーダーに近寄っていく。権力者が冗談をいえば追従笑いをし、権力者がひ弱なターゲットをからかったりいじめたりするとあおり立て、権力者の強さを誉めたたえる。つまり、たとえ自我の一部を失ったとしても、自分になんらかの地位が与えられて特別扱いしてもらえるおべっか使いの随行団の一員になるほうを選ぶのである。

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