かいしさんは日本育ちの中国人。ペルーに留学し、ドミニカ共和国での駐在生活を経て、現在は北京で暮らしています。

様々な国で暮らしたがゆえに悩んだ「自分のアイデンティティ」や日々の暮らしで感じる「ジェンダーについて」、中国人のかいしさんから見た「中国事情」などを綴ったインスタグラムが人気を集め、現在フォロワーは7万人。

日本と中国、「どっちにも属しているようで、どっちも違うんじゃないか」と思っていた”アイデンティティについての話”は、同じような境遇の人たちから大きな反響を呼びました。

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今回は、意外と知られていない”恐るべき”中国の大学受験事情について教えていただきます。

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 中国の大学受験生の数は、日本の20倍

年が明け、日本も受験の季節になってきましたね。大学受験といえば、みなさん、何を思い浮かぶのでしょうか。

人生の大半を北京で過ごしてきた私にとって、日本の受験にはあまり馴染みが無いのですが、中国の大学受験は「ヤバイ」の一言だけではとても概括しきれないので、「ちょっと、漫画にしてみよう!」と思いペンを取りました。

中国の大学受験・高考(ガオカオ)は、例年6月7日・8日の2日間に渡って実施されている全国統一の大学入学試験です(編集部注:コロナの影響で2020年は試験日程が1ヶ月ずれた)。中国の人口は日本の10倍くらいなのですが、毎年の受験生は、なんと日本の20倍くらいになるのです。2020年の日本のセンター試験受験者数は約55万人だったのに対し、高考の受験者数は約1071万人だったそうです。

さらに中国の大学はほぼ国立大なので、各大学ではなく、国立大合格ラインと言うものが合格の基準になります。この合格ラインが、「一本・二本・三本」と点数順に別れており、三本線以上は「本科生」、三本線以下は高専や短大などに値します。

一部の大学は、専攻学科によっては一本線に属しているが、他の学科は二本線に属しているということもあるのですが、北京大学や清華大学などの一流大学では、全ての専攻学科が一本線以上となっています。

ちょっと説明がややこしくなってしまったのですが…! わかりやすく言うと、中国全体で見ると、「大学に入る事」自体が狭き門、更に「国家重点大学」と呼ばれる「良い大学」(一部の一本線以上の大学)への合格率は5%以下。日本のセンター試験もなかなかだと思うのですが、中国の大学受験は、まるで戦争そのもののようなのです…。