コロナ自殺、一体なぜ…「周りに迷惑をかけて申し訳ない」という「加害者意識」の正体

日本の感染者が患う「もうひとつの病」
阿部 恭子 プロフィール

「感染までの行動を考えると、あそこでうつしたかもしれない、あの人にもうつしてしまったかもしれない……、考え始めると怖ろしくなり眠れません」

自宅療養中、山本さんは目が覚めるとすぐに周囲の人たちのSNSを見て感染したなどの書き込みがないかを確認していた。

「いつも通りの書き込みがあると、この人は健康なんだなと安心するんです。しばらく書き込みがない人はどうしたんだろう……、体調を崩しているんじゃないかとすごく不安になります」

山本さんは、感染の事実を友人ひとりだけに打ち明け、周囲で感染者が出ていないか日々確認してもらっていた。

 

「友人のひとりが熱を出したって……、もう、終わりです……」

筆者は、20日間くらいの間、山本さんから何度もこういった連絡を受けては落ち着くようにと宥めていた。

その後、山本さんの家族は重症化することなく回復し、無事に社会復帰することができた。山本さんの周囲で感染が確認されることもなかった。

「もし、感染を広めてしまっていたら、生きていられなかったかもしれません」

陽性を宣告されてからの山本さんは、身体の不調を感じる余裕がないほど周囲の様子が気になり神経をすり減らしていた。

感染者の社会復帰への不安は、自殺の要因となりうる。

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