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「ワクチン接種の出遅れ」で、日本経済は大ダメージを負うかもしれない

低中所得国にすら遅れを取り…

バイデンのコロナ対策

「いまは戦時下」「(死者は)来月に50万人に達してもおかしくない」――米国のバイデン新大統領が、矢継ぎ早に新型コロナウイルス感染症と闘う戦略を打ち出している。

手始めは、1月20日の就任演説だ。「100年に1度のウイルスが、この1年で第2次世界大戦で亡くなったのと同じ数の米国人の命を奪った」と指摘、コロナ収束を政権の最優先課題と位置づけたうえで、「(米国民が)結束することでウイルスを克服できる」と強調した。

就任当日、世界保健機関(WHO)脱退の撤回と、連邦政府の施設で今後100日間のマスク着用を義務付ける大統領令にも署名した。

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翌日には、包括的な「新型コロナウイルス感染症対策とパンデミック対応のための国家戦略」を公表。その実現を確実にするための8本の大統領令にも署名した。加えて、トランプ時代から一転、低所得国に供給するワクチンを共同購入するWHO主導の「COVAX(コバックス)」への参加も表明した。

さらに、バイデン大統領は就任3日目、困窮する低所得者に対する現金給付や食料の配給を確実に行うための2本の大統領令に署名する一方で、改めて米議会に対して1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策の早期承認を呼び掛けた。最低賃金の連邦規定を時給15ドル(約1550円)に引き上げる方針を表明したのも、この日だ。

感染状況も国情も財政事情も異なるとはいえ、バイデン氏の積極果敢な姿勢と、就任から4カ月が経つ菅義偉総理の対応はあまりにも対照的だ。財政赤字の肥大化を懸念するあまり、事業活動や生活の制限に対する支援・補償にさえ消極的な姿勢は、早急に改める必要があるのではないだろうか。

バイデン氏は、1月6日にトランプ前大統領に煽られた暴徒が議会に乱入したことから異例の厳戒態勢が敷かれた就任式典で、コロナに対する強い危機感を表明した。南北戦争、大恐慌、世界大戦、9・11などを克服してきた米国の歴史を引き合いに出し、現在、「アメリカは試練を迎えているが、この恐ろしいウイルスを克服できる」と米国民を鼓舞したのだ。

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