ビタミンB1の構造とカシミール・フンク(Photo by Herb Scharfman/The LIFE Images Collection via Getty Images)

「ビタミン」の命名者カシミール・フンクをご存じか?——科学この日なんの日

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

発見は日本人のほうが早かった!?

1884年の今日(2月23日)、「ビタミン」の命名者であるポーランドの化学者カシミール・フンク(Casimir Funk、1884-1967)が誕生しました。

ポーランドの首都・ワルシャワの家庭に生まれたフンクは、スイス・ベルン大学で学位を取得後パリ、ベルリン、ロンドンなどで医学の研究をし、脚気(かっけ)という病気の原因について調べていました。

脚気とは全身がむくみ出して手足に力が入らなくなりついには寝たきりとなってしまう病気で、日本など多くの国で国民病となっていながら、長らく原因がわかっていませんでした。フンクは米ぬかの中から、不足することで脚気にかかってしまう化学物質を抽出し、これを「生命のアミン」という意味の言葉から「ビタミン」と名づけました。

なお、日本の鈴木梅太郎はフンクよりも早く、まったく同じ発想で米ぬかからの抽出を行い、稲の学名から「オリザニン」と命名しました。しかし、オリザニンについての鈴木の論文は日本語で書かれていたため世界から注目されず、「ビタミン」の名が定着することとなりました。

ビタミンには多くの種類がありますが、どれも人間が健康に生きていくうえで欠かせない物質です。不足すると脚気にかかってしまうのは「ビタミンB1」であり、玄米や豚肉などに多く含まれます。現代日本では、食習慣が偏っているなどの理由から、ビタミンB1が欠乏している「脚気予備軍」の人が増えているとも言われています。

カシミール・フンクの写真 Photo by Herb Scharfman/The LIFE Images Collection via Getty Images

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