『GINZA SIX』“大量閉店”騒動のウラで、マスコミが報じない「東京大崩壊」のヤバすぎる現実

小島 健輔 プロフィール

そんなことは日々、事業を営む人々は痛感しているから、飲食・サービスや小売の事業者は店舗や事業に見切りを付け、都心でも郊外でもコストの高い商業施設から店舗が消えていく。

それはかつて商店街がシャッター街化していった姿を思わせるが、それより極度に急激だ。パニック的瞬間風速はともかく、ネット販売が代替出来るのはせいぜい消費総体の4分の1、分野によって3分の1ぐらいまでだから、よりコストの低いエッセンシャルな商業施設へとテナントも逃げ出していく。

エッセンシャルシフトやECシフトで潤う事業者も少なくないが、大多数の勤労者とりわけ非正規雇用勤労者(68%を女性が占める!)の生計が困窮する中、消費と経済の縮小スパイラルは避けられず、それがまたエッセンシャルシフトを加速していく。コロナ禍の直前までインバウンドやラグジュアリーを追っていた都心の華やかな商業施設、アップスケールな消費の夢を煽っていた郊外の広域大型商業施設が大量閉店に直面してエッセンシャルシフトを強いられるのは必然なのだ。

 

中心から周辺へ、都市文明が崩壊していく

勤労の形態が通勤からリモートワークに変わり、消費も少なからず店舗購入からリモート購入(ECやC&C)にシフトし、生活必需品へのエッセンシャルシフトが進めば、消費と生活の場も住居周辺に収斂して都市中心部が空洞化し、都市文明は崩壊に向かう。

20年6月に東京都の人口は周辺三県への転出超過に転じ、7月を除き人口減少が続いているが、かつて疫病に襲われた大都市はすべからく人口減少に転じている。

都市はもとより農村部より生活環境も衛生環境も劣悪で出生率が低く死亡率が高いため、自然減を流入で埋められなくなると容易に人口減に転じてしまう「蟻地獄」だった。経済の発展期には都市に勤労者が流入して人口増となるが、経済が衰退期になると流入より転出が増え自然減で人口減少が加速する。

編集部からのお知らせ!

関連記事