『GINZA SIX』“大量閉店”騒動のウラで、マスコミが報じない「東京大崩壊」のヤバすぎる現実

小島 健輔 プロフィール

もとから採算度外視の「メディアハウス」だった

アパレル店や服飾雑貨店では売上に占める家賃負担率は12%程度までが好ましく、販売費(人件費や光熱費、キャッシュレス手数料)と合わせて30%強までに収めないと採算が苦しくなるが、都心の路面店や前述したような著名商業施設ではイメージ先行の“旗艦店”扱いの出店が多く、コロナ前のインバウンド景気下でも家賃負担だけで売上の半分に迫るケースが少なからず見られた。

これら華やかな都心の商業施設はインバウンドやラグジュアリーを狙って贅沢な投資をしており、テナント損益無視の高家賃戦略を採る「メディアハウス」と化していたから、インバウンドの波が引いてしまえばほとんどのテナントが巨額赤字を垂れ流し続けることになる。

コロナ禍で銀座のインバウンドは“ほぼ消滅” photo/gettyimages
 

コロナ禍で20年4月以降は来日観光客が前年比99.9%減、やや回復した11月、12月に至っても97.7%減という状況では売上より家賃のほうが嵩む店舗も少なくなかったはずで、商業施設が預かる売上金だけでは決済できなくなり、毎月の巨額赤字に何処まで絶えられるかの泥沼持久戦になっていたのではないか。

それが1月7日の緊急事態宣言の再発令で終わりが見えなくなり、一年延期された東京オリンピックも中止や再延期が避けられない情勢となっては、もはや巨額赤字に耐えてまで店舗を維持する意味はないと閉店の決断に至ったと推察される。

※メディアハウス・・・・採算度外視の旗艦店やイメージ店舗、ショールームなどを揃えて高水準の家賃を徴収する商業施設で、期間限定のイベント貸しでは高額なプロモーションフィーを取るなど館丸ごと広告メディアと位置付ける。
編集部からのお知らせ!

関連記事