ファッションができることの中で、本当に価値のあることは何でしょうか。ブランドの理念に基づく取り組みと、ファッションへの愛に溢れているものたちをご紹介します。
●情報は、FRaU SDGs MOOK Money発売時点(2020年11月27日)のものです。
PRADA
ブランドを象徴するスポーティなラグジュアリーのサステナブル化に取り組む〈プラダ〉。ピンクのプルオーバーはリサイクルのペットボトルを原料とする再生ポリエステル素材。また、2021年末までに全てのナイロンを再生ナイロンに転換することを目標に掲げている。
hum
廃棄されたスマホやPCなどの「都市鉱山」から再精製された貴金属の普及を目指す活動「REFINEMETAL PROJECT」によるコレクション。再生金属=REFINE METALだけを用いて職人が一点一点手作業で制作。ジュエリーの素材に新たな選択肢と価値感を与えている。
A.P.C.
穿き古した〈A.P.C.〉の定番ジーンズを店頭に持ち込むと、新しいジーンズを半額で購入できる“バトラープログラム”。古着のジーンズは洗浄、リペアされ、バトラージーンズとして再びショップで販売される。デニムの魅力を知り尽くしたブランドならではの取り組み。
J.M. WESTON
“ウエストン・ヴィンテージ”は時代を超えるクラシックを次の世代に繋いでいく試み。履かなくなった〈ジェイエムウエストン〉の靴を下取りし、メゾン創業の地リモージュの工場で職人の手によって修繕。新たなヴィンテージシューズとして再リリースするというもの。
MARINE SERRE
アップサイクルの方法論で作られた洋服こそ「未来の服」と語る〈マリーン・セル〉。千鳥格子のスカートはイタリアの老舗テーラー工場のデッドストック生地で仕立てられたもの。ヴィンテージの時計や指輪などを解体し、再構築したネックレスやピアスにも注目したい。
DRIES VAN NOTEN
インドの手仕事の素晴らしさに魅せられて以来約30年、現地の工房とのパートナーシップを続けている〈ドリス ヴァン ノッテン〉。毎シーズン必ず登場する美しい刺繡の作品は、古くから伝わる技術の継承と、そこで働く数千人の職人たちの暮らしを支えている。
STELLA McCARTNEY
「毛皮はファッションに必要のないもの」というメッセージとともに2001年の設立時からフェイクファーの新しい価値を打ち出したパイオニア。“ファー フリー”ファーはラグジュアリーなファッションだってエシカルに楽しめることを私たちに教えてくれる。
●情報は、FRaU SDGs MOOK Money発売時点のものです。
Photo:Mitsuo Okamoto Styling:Natsuko Kaneko Hair:ASASHI(Ota Office) Make-Up:NOBUKO MAEKAWA(Perle) Model:Elena Kendall Text & Edit:Naoko Sasaki