マンガ/雲田はるこ 文/FRaUweb

「リアル寄席」のオンライン配信?

「昭和元禄落語心中寄席」なる寄席が、浅草演芸ホールで1月31日に開催されることになった。

『昭和元禄落語心中』とは、雲田はるこさんが2010年から2016年まで「ITAN」にて連載した、『昭和元禄落語心中』(全10巻)のこと。漫才ブームに押されていた時代、戦前戦後、そしてバブル後まで幅広い時代にわたって描かれた本作は、人生ドラマとしても、高座の魅力をリアルに伝える落語エンターテインメントとしても高い評価を得ている。

2013年には文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞、2014年には講談社漫画賞(一般部門)、2017年には手塚治虫文化賞新生賞を受賞。また2015年にはアニメ化、2018年には岡田将生さん主演でドラマ化もされた名作だ。

実はこのマンガと落語協会がコラボし、「昭和元禄落語心中展」が大々的に開催されることになっていた。しかし緊急事態宣言のもと、大規模なリアル展示はできなくなり、オンライン中心で開催されることに。その目玉の企画として、1月31日に「昭和元禄落語心中寄席」が開かれるのだ。

落語協会HPより

『昭和元禄落語心中』の作者・雲田はるこさんが推薦する落語の師匠たちにより浅草演芸ホールで開催される寄席だという。
そして、なんと同時にオンライン視聴も実現することとなったのだ。寄席の場に行かずとも、リアルタイムでその空気と共に楽しむことができるのである。
ライブ配信の寄席は 1月31日 (日) 17:30 〜 2月7日(日) 23:59までアーカイブあり)

寄席芸人さんと寄席を応援したい思い

雲田さんはこのイベントについてこう語る。

「思いがけず、こんな禍々しい環境の中でのイベント開催となりました。常に寄席芸人さんと寄席を応援したい気持ちなので、落語協会さんにコラボをお声がけいただいたことは、とても嬉しかったです。『昭和元禄落語心中』は終わってしばらく経つ漫画ですが、古典落語のように、ブームに左右されず末長く読み継いでいただくことも目標にして描いておりました。アニメもドラマも、エバーグリーンの輝きを持つ名演に溢れた作品になっていると思います。落語が、ブームではなく文化の一つとして、漫画や映画などと同じように、末長く私たちの日常に寄り添い続けてくれますように。また、定期的に『落語心中寄席』が開催されることもほんのり願いつつ、イベントを心から楽しみにしております」

(c)雲田はるこ/講談社『昭和元禄落語心中』

数々のエンターテインメントと同様、落語もコロナで苦境に立たされている。しかし同時に、新型コロナという未曽有のウイルス感染拡大だからこそ、人の心を動かす落語は必要なのではないだろうか。