感染力が強いとされる新型コロナウイルス変異株の感染が広がっているイギリスでは、1月5日から全面的なロックダウン措置が導入されている。1月19日に発表された新型コロナウィルスによる死亡者の数は1610人。これまでで最も多く、累計で9万人を超えたという。(イギリス政府のウェブサイトより)

そういった背景もありイギリス国内ではワクチン接種を推奨、1回目のワクチンを接種した人はすでに430万人を超えている。(NHS COVID-19 daily announced vaccinations 21 January 2021より)

著者のUKスミコさんは、冬のロンドンで3度目のロックダウンを経験中のワーキングマザーだ。3歳と6歳の男の子を育てながら、在宅で仕事ができる生活に満足をしていたはずが、あるとき友人とのLINEをきっかけに自分が溜めていたストレスに気づいたという。

子育てをしながらの在宅勤務や厳しい外出制限など、自由のない生活の中で彼女がいま思うこととはーー

自粛生活は「慣れたもの」のはずだった

ロンドン在住9年目。イギリス人の夫、3歳、6歳の息子とロンドンの郊外に四人で暮らしている。フルタイムで仕事をしているが、去年の3月から完全在宅勤務となった為、10ヵ月間“自宅のベッドルーム”に出勤する日々。

徒歩圏内に義理の両親も住んでいるが、コロナの影響でここ数ヵ月は会えていない。ロックダウン真っただ中のロンドンで、日々奮闘している。

去年の暮、クリスマスを目の前にして、ロンドンは新型コロナウィルスの警戒レベルが最高まで引き上げられ、ほぼロックダウンに近い状態となった。食料品、生活用品、薬品を扱うお店以外は即座にシャッターを下ろし、パブ、レストラン、カフェも閉店して街の明かりが消えた。いつにも増して暗く寒い冬のイギリスで、終わりの見えないロックダウンが再び始まったーー

イギリスは、新型コロナウイルスの変異株の蔓延により、2021年1月5日から2月中旬まで3度目のロックダウンが実施されている。住民は特定の理由を除き、外出が制限されている。[PHOTO]gettyimages

なんて言い方をすると、大層な生活の変化があったのかと思われる方も多いだろう。でも実のところ、私たちの生活はさほど変わらなかった。

イギリス全土が完全ロックダウンになったわけだけれど、去年の秋以降、実は地域によってレベルこそ違うものの“ほぼロックダウン状態”が続いていた。人口の多いロンドンでは感染者も軒並み上昇しており、私たちの住む西ロンドンの一角はロンドン市内でも常にワースト入りするほどの感染者数を記録していた。

ほとんどのお店は通常営業していたものの、屋内で人と会うことは許されていなかった。野外でも会えるのは大人1人まで。博物館や美術館、映画館、劇場なども閉鎖されており、公園以外に出かける場所もなかった。

そんなわけで、年末にロックダウンが発令された日、クリスマスを親兄弟と一緒に過ごせないと残念がるイギリス人の夫をよそに、私は「ロックダウンなんてもう慣れたもの、私たちの生活は結局それほど変わらないでしょ」とタカをくくっていた。