新型コロナとの戦いの最前線にクラウド・コンピューティング急浮上

ついに日本政府も重い腰あげたが
野口 悠紀雄 プロフィール

早くも問題にぶつかった日本政府のクラウド化

現状は、まだ共通プラットフォームという「いれもの」が稼働しただけの段階だ。このプラットフォームの上で税、医療、社会保障などの具体的なシステムを運用するのは、これからのことだ

日本政府でクラウド利用が本当に進むのか? それは、どんな効果を持つか?こうしたことは、現状では未知数といわざるをえない。

ただし、早くも壁にぶつかっている。

日本では、官公庁の調達の際には、総額ベースで入札を行なうこととされている。ところが、クラウドは、利用した時間などに応じて料金を支払う従量課金だ。実際に利用されなかった分は支払う必要がない。

このように、契約の基本的な考え方において、日本政府とAWSの間に大きな乖離があったのだ。日本の従来のシステムが、クラウドという新しい仕組みに対応していないことがはっきりした。

 

そこで、政府は、AWSと直接契約を結ぶのでなく、間に中間業者を立て、この事業者との間で請負契約を結ぶこととした。3者の間でかなり複雑な取引が行なわれることになる。こうしたつぎはぎの方法で、今後、問題が起こらないだろうか?

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