2021.01.22

間違いだらけの就活 業界研究編「『好き』だけでは単なる就活ストーカー」

就活のワナ あなたの魅力が伝わらない理由(5)
18年にわたって、就活と大学を観察し続けている石渡嶺司による、インターンシップ、ESの書き方、Web面接…アフターコロナの就活マニュアル『就活のワナ あなたの魅力が伝わらない理由』から毎日連載企画、スタート!>これまでの連載はこちら

志望先を決める前に職種の違いを考える

志望業界・企業をどう決めるかは、自己分析以上に、就活生本人次第で「好きなようにしましょう」としか言いようがありません。

ただし、自己分析と同様に、進め方のアドバイスはできます。それは「総合職・専門職の違い」「好きと現実の差」「絞る・絞らない」の3点です。

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まずは1点目の「総合職・専門職の違い」です。大卒採用の職種を大別すれば、総合職と専門職があります。

総合職は、民間企業や公務員事務系などを指します。なお、営業事務や窓口などを担当する一般職も、総合職に含みます。

専門職は、理工系学部限定となる技術職や研究職、公務員の土木職など。福祉系学部出身者に限定する公務員福祉職、民間企業の専門部署に限定する採用(法務、経理、デザインなど)も、この専門職となります。専門職のほとんどは、選考参加条件として、学部学科や専攻などを指定しています。電機メーカーの技術職であれば、工学部の中でも機械工学・電気電子工学などに限定しています。これは専門性が入社当初から求められるからです。そのため、専門職を目指すのであれば、最悪の場合、学部を変えるか、大学の編入・再受験などが必要となることもあります。

一方、総合職採用は、日本の場合、ポテンシャル採用・見込み採用であり、専門性はそこまで問われません。ポテンシャル採用・見込み採用とは、企業側が「~してくれそう」と見込める学生を採用する手法です。頑張ってくれそう、一緒に働けそう、会社を儲けさせてくれそう、体力がありそう、地味な作業をやってくれそう、新しい仕事に取り組んでくれそう、年上とコミュニケーションが取れそう、リーダーシップがありそう……。全部当てはまる必要はありません。出ていない「~してくれそう」でも何でもいいのです。何か一つあれば採用しようか、これがポテンシャル採用・見込み採用です。

即戦力採用とか、専門性重視などとよく言われますが、一部のベンチャー企業を除けば、日本の採用は多くがポテンシャル採用・見込み採用のままです。この傾向が特に強いのが総合職となります。

ただし、総合職の中でも専門性がある程度、問われる業界や職種があります。例えば、地方公務員事務系は法律から数学、地理・風土まで広範囲の知識、金融系は金融やビジネス関連の知識、マスコミは読解力・文章力、社会常識全般の知識、航空・観光系はマナーやホスピタリティ能力。

他の業界や職種以外にも、専門性、知識が問われることはあります。志望業界・企業を決める際には、総合職か専門職か、総合職でもどの程度、専門性・知識が問われるか、知っておく必要があります

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