満員電車がヤバい日本で「終電繰り上げ」に意味はあるのか? 初日は混雑したのか?

1月20日水曜日から、首都圏のJR東日本と大手私鉄の各社は、終電の繰り上げを実施した。

「終電繰り上げ」の経緯とは?

東京都の小池知事は、前年末から新型コロナの感染者が急拡大したことに危機感を持ち、1月2日に国に対して緊急事態宣言を要請、千葉県、埼玉県、神奈川県もこれに同調した。

国は、自治体からの強い要請に動かされる形で、7日2度目の緊急事態宣言を発出した。当初は東京都ほか1都3県だけが対象であったが、のちに大阪府、京都府、兵庫県などが追加され、最終的に11自治体に拡大された。

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緊急事態措置は、不要不急の外出の自粛、テレワークの推進、イベントの人数制限と午後8時までの時間短縮を求めるというもので、学校について一斉休校を求めないとするなど、去年の緊急事態措置に比べて大きく後退する内容となった。

その中で、1月7日に東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県は人の流れを抑制するために、終電の繰り上げを国に申し入れ、赤羽国土交通大臣は翌日、首都圏の鉄道会社に終電の繰り上げを要請することになる。

もともと鉄道各社は連携して、3月のダイヤ改正で終電を繰り上げるべく、調整を進めていた。この実施時期を大幅に前倒しすることが必要になったが、首都圏の通勤路線のダイヤは緻密にできあがっており、一部といえども変更するためには夥しい調整が必要になる。

 

電車を運転するには、車両のほかに運転士と車掌が必要である。車両は、数日おきに列車検査が実施され、計画通りに車両基地に収容しなければならない。また終電だけといっても、翌日の始発のために、駅のホームや留置線に指定された車両を配置しておかなければならない。始発の乗務員は、前日の深夜に乗務を終えて仮眠施設に入らなければならない。

首都圏の場合、JRや私鉄は地下鉄に直通運転を行い、会社間を越えて運用されている。西武の電車が地下鉄副都心線を越えて東横線に直通運転しているが、終電の繰り上げで入庫場所が変わるかもしれない。

そうすると他社線内での走行距離が変わる。直通する会社間では、各社の電車の走行距離を調整している。

つまり、西武の電車の東横線線内での走行距離が減ると、その分東横線の電車の西武線内の走行距離を減らさないと、その差だけ現金で精算しなければならなくなる。

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