「敬語マスター」が質問を制す!

それでは、不倫政治家に対する記者の質問が、次のようなものだったとしたらどうでしょうか?

「相手の方とお知り合いになったのはいつ頃からでしょうか?」

きちんとした敬語を使うことで、質問に対する相手の不愉快さが消えます。聞かれた政治家にとっては、ストレスであることに変わりはないでしょう。しかし、丁重な問いかけを無視すれば、自分のイメージをますます悪くすることにもなりかねません。

この質問ひとつで相手の舌がペラペラと軽くなることはないかもしれませんが、「いつから不倫していたんですか?」といったぶしつけな質問を投げるよりは、真面目な反応を引き出せるはずです。

会社の飲み会に参加したくないときも、上司にこう聞いてみたとすればどうでしょうか?

「今、こういう資格を取りたくて勉強しているんですが、授業を一回休むだけでついていけなくなってしまいます。ですから授業と飲み会がバッティングしているときだけ、飲み会をお休みさせていただくことは可能でしょうか?」

こういう”可愛い聞き方”をする部下をじゃけんにする上司はいないでしょう。
「もちろんいいよ。無事に資格を取れるまでは、参加しなくて大丈夫だよ」ぐらい言ってくれるかもしれません。

ここでもまた「北風と太陽」の法則があてはまります。 「飲み会に参加するのは義務なんですか?」は北風の聞き方。
「資格の勉強をしたいので欠席させていただくことは可能でしょうか?」は太陽の聞き方。

illustration by Ann_Mei/Getty Images

相手を怒らせかねない質問をする時は、太陽の聞き方で、相手が寛大な態度をとれるようなアプローチをするのがうまいやり方です。

そのためには、やはり「正しい敬語」と「正しい言葉選び」が必須。相手は質問の内容以前に「聞いて当然」と思っているかのような聞き手の態度を不愉快に感じるのです。正しい敬語を使うのは「あなたの真意を聞かせてください」と相手にお願いするときの最低限のマナー。ぜひ「敬語マスター」になって、聞きにくい質問を制してください。

超一流の質問術
敬語表現は抜かりなく!
ゴーマンな態度はNG。聞きにくい質問をするときほど、相手への敬意と「敬語」が大事。無礼な聞き方は相手の心を閉ざします。