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バイデン新政権発足目前…菅政権グダグダのウラで世界は急速に動き出す

アフターコロナの東アジアは大揺れに
中国を始めとする東アジア取材の第一人者で、連載554回を数える現代ビジネス本コラムでお馴染みの近藤大介が、1月20日、約一年ぶりの新著『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(講談社現代新書)を上梓する。そこで、現代ビジネスの担当編集者Hが、前回に引き続き、遠慮会釈なく近藤に話を聞いた。第2回目のテーマは、バイデン新政権発足に伴う米中関係――。

前回から続く⇒ https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79192

「コロナ国会」は大荒れの予感

H: 先週、近藤さんの新著の中の第2章「『コロナ対応』の東アジア比較」について、私が話を聞いてアップした記事は大反響でした。中国や台湾が、いかに先手先手で的確なコロナ対策を取って、押さえ込んでいったかがよく分かりました。周知のように、菅義偉政権のコロナ対応が後手後手に回っているせいで、日本社会は混乱に陥ってますからね。

近藤: 先週の記事を読んだけど、1ヵ所、誤記がありましたよ。「このところ内閣支持率が3割台前半まで急落している」と大胆に書いたでしょう。しかし記事をアップした1月12日の時点では、菅内閣の支持率は「4割台前半」でした。

そこで、「1割違うよ」と指摘しようと思っているうちに、15日になって時事通信が「菅内閣の支持率は前月比8.9ポイント減の34.2%に急落」と配信した。翌16日には、毎日新聞も「内閣支持率は7ポイント下がって33%」と出した。なんだ、Hさんの表記は正しかったじゃないかと(笑)。

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H: これだけコロナが蔓延しているのに政府は無為無策なんだから、感染者数が目に見えて減らない限り、支持率はもっと下がると思いますよ。ボクの周囲でも、いまや菅内閣を支持しているという人は見かけません。

近藤: 実は先週の記事を出してから、某政党の人から「アジアの周辺諸国のコロナ対策について話を聞きたい」と問い合わせがあって、ビックリしました。それで永田町に行ったら、「身内」であるはずの自民党の議員たちまでもが、「菅内閣では今年の総選挙を戦えない」などといきり立っていて、さらにビックリしました。

H: 18日から通常国会が開幕し、初日に菅首相は施政方針演説で、「わが国でも深刻な状況にある新型コロナウイルス感染症を一日も早く収束させます」と言明しました。しかしブーイングが起こり、大荒れの「コロナ国会」になりそうな予感がします。

近藤: 今週20日に、同盟国のアメリカで、ジョー・バイデン新政権が発足するでしょう。本来なら菅首相は、バイデン政権発足後、真っ先にワシントンへ駆けつけて、日米首脳会談を開きたいと希望していました。これまでアメリカで新政権が発足すると、日本の首相がいの一番でホワイトハウスに行って、日米首脳会談を開くというのが、長年の習慣だったんです。

前回のドナルド・トランプ大統領誕生の時なんか、当選が決まるやいなや、大統領に就任する前から、安倍晋三首相が電光石火でニューヨークのトランプタワーに飛んで行った。そこから、他国の首脳たちが羨む盤石の日米首脳の関係を築いていったわけです。かつトランプ大統領を完全に味方につけたことが、安倍政権の長期安定にもつながった。

H: でも、菅首相の訪米なんか、吹っ飛んじゃった感じですね。今週、ワシントンで新政権が発足するというのに、日本ではコロナ一色で、それほど話題になっていません。

近藤: 遠くの国の大統領就任より、「いまそこにある危機」ですよね。

ところで、日本の病院がこれだけ逼迫してきて、コロナ一色になってしまうと、他の病気にかかっている患者とか、本来ならすぐ手術する予定だった入院患者とかが、後回しにされてしまうでしょう。そうした「陰の部分」は報道されないけれども、損失は大きい。

 

同様に、政治もコロナ一色になってしまうと、本来行う予定だった日米首脳会談なんかも後回しになってしまう。これも日本にとって大きな損失ですよ。

H: 本当ですよね。テレビもコロナのニュースに時間を割きすぎるから、どうしても近視眼的になって、大局を見失いがちです。

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