2021.01.19
# アメリカ

デジタル全体主義の足音が聞こえてくる

「表現の自由」は」基本的人権だ

いいとこどりを謳歌するネット企業

1月16日公開の「SNSが先導、選挙不正問題に蓋、米国で現代の魔女狩りが始まった」でも触れたが、ドイツのメルケル首相はツイッター社の「トランプ大統領のアカウント永久凍結」を厳しく非難した。報道官のコメントの中に、「意見表明の自由を制限する行為は『法に基づくべきだ』」というものがあるが、至極当然のことである。フランスも同様の見解だ。

by Gettyimages

民主主義は、「王様などの独裁者の横暴を法律によって制限する」ことに始まると言ってもよい。法律というのは、国民の行動を制限するためというよりも「権力者の横暴を阻止する」ために存在すべきなのである。

新聞やテレビなどのオールドメディアは、立法、司法、行政の三権分立の外にある特別な権力という意味で第4権力と呼ばれることもある。ところが現在の、法を無視するかのような「横暴」な大手ネット企業の行動を見ていると、立法、司法、行政の三権分立の上位に立つ「第ゼロ権力」と呼びたいような状況だ。

法律的な細かい議論は別にして、なぜ大手SNSが「アップされる内容について責任を問われないのか」といえば、電話と同じ「通信インフラ」であるという考えだからである。

例えば、麻薬取引にNTTドコモの携帯電話が使われたからと言って責任をとらされるだろうか?聞いたことが無い話である。

同じようにSNSも「通信インフラ」と考えられているから、アップされる内容の責任を問われないわけである。

しかし、問題なのは、NTTドコモが通話内容をチェックして「不適当な通話があった」として、口座の凍結などしないのに対して、大手SNSは平気でそのような行動をとるということである。

もちろん、電話の傍受(盗聴)は違法であるし、SNSはく多くの人々に広く拡散するという違いはある。

 

しかし、SNSを始めとするIT大手企業は、11月28日の記事「どうした菅首相、携帯料金下げてもNHK受信料下げないのは超不合理」3ページ目で述べたNHKのいいとこどり(悪いとこどり?)と同じ問題を抱えているといえよう。

関連記事