寺島さんが読んだ絵本は
どのようにして選ばれたのか

「#えほんでみらいをかんがえる」
ブックハウス&カフェ店長 茅野由紀さんがこの二冊を選んだ理由

もったいないばあさん かわをゆく(作・絵/真珠まりこ 講談社)
 

寺島しのぶさんによる読み聞かせ動画はこちら 

選書理由:
SDGs‘Sが掲げる17のゴール・169のターゲットは、環境だけを考えるのではなく、経済・社会・環境などと分野を横断して俯瞰していく内容であり、「もったいない」という言葉自体がすでにSDGs’Sと親和性が高いことがわかります。さらに、文明の発祥の源であり、治水・利水の観点からも人間の暮らしに欠かせない「川」をテーマにしていることもあり、この一冊を選びました。

また、「みんながやっているから」「小さなことだから」と気軽にゴミを川に捨てる行いから、世界的な環境問題へとつながっていく展開は、身近なところから徐々に大きなところへと導き伝えていて、まさに環境問題解決のための理念であるThink Globally, Act Locally(地球規模で考え、足元から行動を)が、小さな子どもにも理解しやすいようになっています。
そして何よりも、いろいろな社会・環境問題的なことがらを内包しつつも、「絵本として楽しい」を合わせもっているところが素晴らしいです。ユーモラスで厳しくも慈悲深いような、畏れ多いようで親近感がある、不思議な温かい「もったいないばあさん」の表情だからこそできる表現だと思います。

ピンク! パール!(作・絵/村上康成 徳間書店)

>寺島しのぶさんによる読み聞かせ動画はこちら 

選書理由:
村上康成さんはご自身のことを「絵本も描ける釣り師」ともおっしゃっていたほどの釣り人です。
大好きなヤマメのピンクのシリーズ3作目の本作をおススメしたのは、1、2作目では自然の厳しさ美しさが描かれていましたが、3作目の中に、初めて人間の匂いを感じたからです。汚染された川や、ダムが、産卵するヤマメにとって受難になる、という立場で登場します。
次世代へと命をつなぐというのは、「人間以外」の生き物にとっては大命題で、それをなんとか成功させるために主人公のヤマメたちが上流へたどり着こうと頑張る姿にむねをうちます。でも本当は、人間も命をつないでいくことが大命題であるべき動物であって、「今だけ」「自分だけ」よければよい、という現在の風潮をヤマメの姿を借りて皮肉っているようにも見えます。
また、ダムというものに対して、少なからず恩恵を受けている自分を省みると、矛盾した複雑な気持ちになります。洪水も旱魃も防いでくれ、日々の飲料水は豊かである暮らしが普通だと思ってしまったらダムを否定できなくなります。ヤマメの目からみたダム、人間から見たダム。正誤ではなく、考え続けることの大切さを、この本は教えてくれているようです。矛盾に満ちた世界を、共通目標をもって協議しながら進んでいく、これが私の考えるSDG‘Sの姿と重なりました。

・ワンピース¥77,000
・パンツ¥33,000
(共に、トムウッド / ステディ スタディ)

・ピアス¥49,000
・リング¥420,000
(共に、マリハ / マリハ伊勢丹新宿本店)

シューズ、スタイリスト私物

【問い合わせ先】
ステディ スタディ(03-5469-7110)
マリハ伊勢丹新宿本店(03-6457-7128)

撮影/山本倫子 ヘアメイク/ スタイリスト/中井綾子(crêpe)

提供:ネスレ日本
お問い合わせ: ネスレ日本ネスレお客様相談室  フリーダイヤル0120-00-5916