思春期の女子高生が、「血のつながらない父親」から言われた衝撃の一言

もう以前の関係には戻れない…
菊地 真理, 野沢 慎司 プロフィール

関係が悪化したきっかけは、高校時代に家庭科の授業で「自分史をつくる」という課題が出て、両親の離婚時から絶縁状態であった実父の写真を家で探しているのを継父に見つかったことです。本人は宿題だからと軽い気持ちで探していたのに、継父は美穂さんが実父に会いたい気持ちを持っていると受け取り、大きなショックを受けていたように見えました。

(継父が)「そんなにこの家にいたくないならもう出て行っていいよ」みたいな感じになって。「そんなに前の父親がいいんだったらそっちに戻れば」みたいな話になっちゃって。

ちょっと喧嘩になって、それからしばらく何年かはずっと口も利かない状態だったんですけど、今はもう別に住んでるし、私も大人になったので、多少はしゃべれるんですけど、そんなに何かもう(母が)再婚したての頃の仲よしっていう感じじゃないですね

継父は唯一の「父親」としてのプライドと自信を傷つけられたのかもしれません。あるいは、「父親」と受け入れられていると思っていた自分が否定されたように感じて、ショックを受けたのかもしれません。そして、美穂さんには実父が存在するという事実や、ふたりの父親が存在するという観念を受け入れられないのです。

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見ないように蓋をしていた事実を美穂さんに突きつけられて、「ふつうの家族」というフィクションの基盤が崩れたことに強く動揺してしまったのではないでしょうか。

でも、美穂さんからすれば、継父との関係は築けていて、絶縁状態である実父よりも愛着を持っていたのに、「出て行け」と言われて深く傷ついたそうです。ステップファミリーの大人と子どもがもつ家族観にギャップがあることが、はっきり表れている事例です。

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