2021.01.15
# 新型コロナウイルス

菅首相が、新型コロナの「特措法改正」で実効性をもたせるのは不可能に近い

憲法上、刑法上の「大きな壁」

“要請”や“指示”に強制力はない

photo by gettyimages

政府は1月18日に召集される通常国会で「新型インフルエンザ等対策特別措置法」(特措法)の改正を行う方針だ。だが、憲法上、あるいは刑法上の“大きな壁”があり、実効性のある改正はかなり難しいと見られる。

現在の特措法では、新型コロナウイルス等の感染症が発生した場合には、政府対策本部が設置される。次いで、都道府県でも知事を本部長とする対策本部が設置される。これにより、知事には感染対策のために個人・法人に対して必要な“協力を要請”することができるようになる。

さらに、特措法第32条では、「全国的かつ蔓延により国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼす、またはそのおそれがある場合」に、政府の対策本部は緊急事態宣言を発出するとし、宣言は期間・地域・概要を定めて発出するものとされている。

そして、第45条では緊急事態宣言の対象となった都道府県知事は、「外出自粛、施設の利用制限や催事の停止」を“要請”することができるようになり、施設管理者等が要請に従わない場合に、使用制限または停止を“指示”することができると定められている。

 

問題点としては、現行の特措法では都道府県知事ができるのは“要請”および“指示”であり、そこに“強制力”が伴っていない点があげられている。さらに、政府と都道府県知事の間で対策の考え方に齟齬があり、主導権争いを行っている点だ。

このため、特措法の改正では政府対策本部と自治体対策本部の権限を整理し、明確化するとともに、どのように“要請”や“指示”に“強制力”を持たせるのかがポイントになってくる。

そこで検討課題となっているのが、「罰則規定」の導入だ。

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