大相撲「緊急事態宣言下での初場所開催」を安易に批判する前に

リスクとポジティブ要素を整理する
西尾 克洋 プロフィール

ちなみに、関係者に聞いた話によると、現在、大相撲関係者は非常に厳しい対応が迫られており、外食・コンビニ・通院は全て控えるよう伝えられているとのことである。さらには、外部の者と会うのは論外というレベルまで求められているのだ。

大事なのは、無観客開催もしくは中止を主張するにしても、現在どのような状況で、ポジティブな要因とリスクが存在しているかを考慮することではないかと思う。

相撲協会に対して良いイメージが無いことは重々承知している。相撲ライターという立場でも、この点については返す言葉が無い。だが、イメージに引きずられてネガティブな意見を主張し、結果として、財政的に大相撲を追い込むことになるのは耐え難い。

初場所を開催すれば、その営業収入は10億円以上にのぼる。開催規模の縮小・中止となれば、それだけの大打撃をもたらすということも知っておいて欲しい。

もちろん利益を優先することによって関係者・観客を危険に晒す結果になってはいけないが、雰囲気で世論を誘導した結果、1200年にも及ぶ伝統文化が死に絶えてしまっては元も子もないと、強く思うのだ。

相撲協会の不出来と、初場所開催の是非は分けて考えるべきだと、私は言いたい。

 

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