洋上の激闘!巨大マグロ戦争2021(テレビ東京)

年末年始の風物詩「マグロ特番」が視聴者を引き付ける「理由」と「工夫」

どうして飽きられないのか?

漁師たちに密着を続けて

「マグロ特番を見ないと年末年始という気がしない」。そんな思いを抱いている人もいるのではないか。

漁師たちに密着するマグロ特番。今年もテレビ東京が1月10日に『洋上の激闘!巨大マグロ戦争2021』を放送した。昨年12月31日にはテレビ朝日も『ザワつく!大晦日』内で「マグロに賭けた男たち」を流している。

マグロに賭けた男たち 大晦日 “俺は負けない”(テレビ朝日)

『巨大マグロ戦争』では青森・大間の最年少マグロ漁師・菊池和喜さん(25)が、不漁が続いた後に242キロ(落札価格100万円弱)の超大物を釣り上げ、愛妻・千佳さん(24)を破顔一笑させた。それを目の当たりにした和喜さんも満足げな表情を浮かべた。

一方、漁師のキャリア72年で、番組のファンなら誰もが知る小浜文雄さん(90)は引退を決意。気力は残っているが、肉体の衰えには勝てなかった。支えてくれていた妻・かつさん(82)も体調を崩し、施設に入ってしまった。今回も漁師たちは悲喜こもごもだった。

テレ東とテレ朝にとってマグロ特番はお家芸。テレ東は2004年、テレ朝は2003年にそれぞれシリーズをスタートさせた。どうして同時期のスタートになったかというと、2000年代前半にマグロの値段が高騰したからだろう。それにより、マグロ漁にも視聴者の関心が集まった。

 

2001年1月5日、東京・築地市場での初競りで、202キロのマグロが2020万円で競り落とされた。今でこそ平凡な金額だが、当時の史上最高額であり、世間は驚いた。産地は一番うまいマグロが獲れると評判の大間。以降、大間を主な舞台としたマグロ特番が作られるようになった。

当初、テレ東とテレ朝はこんなに長いシリーズになるとは思ってもなかったのではないか。だが、高視聴率を得て評価も高かったため、第2弾以降が次々と作られた。

2003年放送のテレ朝版第1弾の視聴率は12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と上々。2005年の第3弾は16.8%と大幅アップした上、伝統あるATP賞のドキュメンタリー部門優秀賞受賞を授賞した。以降も安定した数字をキープ。テレ東版も好調を維持している。