# 朝ドラ # おちょやん # ドラマ

視聴率低めの『おちょやん』、でも「新喜劇テイスト」が本当に素晴らしいんです…!

笑えて、泣ける
堀井 憲一郎 プロフィール

冒頭から新喜劇テイストたっぷり

一週目の「河内編」から、その笑って泣かせる新喜劇テイストは出ていた。

最初は意地悪だった隣家の次男坊が学校で隣になり、弟のぶんのおはぎをくれるところとか、弟が山中で迷子になり、見つけたあとパンの耳を食べていたらブタのエサだった話とか、まず笑えるところがあってそのあとちょっといい話になっていた。

「ちょっといい話」がそこそこ挿入されるのは朝ドラのパターンであるが、そのまえにいちいち「ちょっと笑ける話」がついているところが、関西風新喜劇テイストである(関西風だから笑える、ではなく、笑ける)。

 

とくに二週目からの「道頓堀・芝居茶屋編」がまさに新喜劇テイストたっぷりだった。

「ご寮さんの不義密通の話」と「千代を借金取りから逃がす話」が見ものだった。

ご寮さん(篠原涼子)が、かつて恋仲を噂された歌舞伎役者と二人きりで逢っていた、という噂が出まわった(ご寮さんは、関東言葉でいうなら、おかみさん、というあたり)。

そのとき、店で働くお茶子連中が集まってお菓子をつまみながら、いったいどうなるんやろうという話をするシーンが楽しかった。13話である(つまんでるお菓子は、大阪名物の岩おこしかとおもっていたら、割れたおかきでした。年内最後の特別回で明かされていました)。

「まさかご寮さんが不義密通なんて」と話し始めると一緒に働いているおちょぼ(10歳くらい女児)が「フギミッツウて何だす」と聞くのだが、誰ひとりそれには答えてくれずずっとスルーされるところや、家族もお茶子話を盗み聞きしていると当のご寮さんが帰ってきて、みんな大慌てというあたりの、この回の「お店の中を舞台にしたユーモラスな展開」はとても楽しかった。

そのあとヒロイン千代は、ご寮さんに、会いに行かなあきまへんと説得し、うちはご寮さんに恩返しがしたいそれだけなんです、と叫ぶシーンが、まさに「ええ話やなあ」と胸迫る部分だった(それは14話)。

(ちなみにご寮さんが会いにいく役者は、「夏祭浪花鑑」の泥場を演じていて、まさに大阪という演目が選ばれていて、感心してしまった)

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