# ドラマ # おちょやん # 朝ドラ

視聴率低めの『おちょやん』、でも「新喜劇テイスト」が本当に素晴らしいんです…!

笑えて、泣ける
堀井 憲一郎 プロフィール

『おちょやん』と新喜劇

朝ドラ『おちょやん』を見ていると、この「昭和のころに見ていた松竹新喜劇」のテイストをおもいだす。松竹新喜劇の短いものを見てる気になって(15分の劇として見れば短い)、なんだか楽しい。子供のころは苦手だった「わざわざ泣かせるような展開」も、大人になると大丈夫というか、かなり好きである。

ドラマ『おちょやん』は喜劇としてちゃんと笑かそうという意図があり、言葉ギャグなどではなく、人とのからみの流れで作ろうとしている。そこが新喜劇的で、見ていてとても楽しいのである(書いていておもったが、新喜劇テイストに慣れてない人には、ただうるさいだけなのかもしれない)。

 

いま放送中の「京都編」の山村千鳥一座の話もまさにそうである。

あらたに登場した強烈なキャラクター山村千鳥(若村麻由美)が、まわりの人たちをふりまわす様子が実にコミカルに描かれている。ふっふと笑えるコミカルさである。大笑いするようなタイプの笑いではない。小学生が見ると、そんなに笑えへんのやけど、と感じてしまいそうである。

このくすくす笑いはいわば「前振り」であり、このあと山村千鳥に関してぐっとくるシーン、つまり泣けるシーンがあるのだろうと予想される。それが楽しみである。

物語は、見慣れたパターンを踏んでいるからこそおもしろい。それはやはり何年かいろんなものを見続けないと気がつかないことなのだろうとつくづくおもう。これはほぼ、小学生の自分に向けて言ってるようなものだが。