日本と韓国、何がダメなのか? 「関係悪化」を大国に利用されている

まんまと挑発に乗せられ…
半田 滋 プロフィール

在日米軍の傭兵化?

韓国と米国間の駐留経費負担をめぐる取り決めは「在韓米軍駐留経費負担に関する特別協定(SMA)」と呼ばれ、1991年以降10回締結された。期間は5年で、2019年9月から第11回SMAへ向けた交渉が始まった。

韓国側は、トランプ米大統領が「安保無賃乗車論」や「同盟国の駐留経費100%負担」を主張していたので、米側からの増額要求は覚悟していたものの、蓋を開けてみれば、それまでの負担額の5倍以上となる約50億ドル(5250億円)の要求が突きつけられた。交渉は何度も決裂し、協定は19年末に期限切れとなった。

2020年3月に7回目の協議が開かれ、双方は韓国の19年の負担額(1兆389億ウォン=約980億円)から約13%引き上げる案に暫定合意したが、トランプ米大統領が増額を求めたことから合意には至らなかった。

一方、日本は米国との間で1987年以降、「在日米軍駐留経費負担に係る特別協定」を結び、駐留経費の負担を増額している。特別協定は、基地従業員のボーナス・給料などの労務費、米兵が基地内外で使う光熱水料、沖縄の基地負担軽減などの訓練移転費の3項目で、本年度の負担額は1623億円。これとは別の米軍施設整備費、基地周辺対策費などを含めると在日米軍関係経費の総額は5930億円にのぼる。

2020年度の在日米軍関係経費=防衛省のホームページより
 

現行の特別協定は5年間で、今年3月に期限切れを迎える。

トランプ大統領は、日本に対しても、さらなる上乗せを求めていた。ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)は昨年6月に出版した回顧録で、19年7月の訪日時に谷内正太郎国家安全保障局長(当時)に対し、年間80億ドル(8400億円)の駐留経費を求めたことを暴露した。

日本が要求通りに負担するとなれば、米軍が必要とする駐留経費を上回り、米政府が差額を懐に入れることになる。在日米軍の傭兵化である。