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# 新型コロナウイルス

2月下旬「コロナワクチン一斉接種」が始まると、自治体は大混乱に陥る…!

接種の「義務化」はできないが…

オンラインではできない接種

先日筆者は、某政令指定都市の職員からこんな嘆き節を聞いた。

早ければ2月下旬にも新型コロナウイルスのワクチン予防接種が始まるが、我が街の住民の数×2回、すなわち数百万回の接種を行わなければならないわけで、会場、スタッフ、ワクチンの管理等、実施体制をどうするか考えただけでゾッとする、というのだ。

思い起こしてみてほしい。国民全員への10万円給付や、それに伴うマイナンバーカード交付申請の急増で各地方自治体の窓口や裏方が大混乱に陥ったのはせいぜい半年ほど前のことだが、今回のワクチン接種は、オンラインで完結できる人もいた10万円給付とは事情が異なり、希望する人は皆、実際に会場に足を運ばなければ実施できない事業だ。

米国では医療従事者や75歳以上の接種優先が実施されている/photo by gettyimages
 

それこそ、相当数の国民が、早く予防接種を受けたいと、各地方自治体が用意した会場に殺到することになるかもしれない。

しかし、そんなことになると、「有事」ではなく「平時」を前提として作られている行政資源はいとも簡単にパンクしてしまう。それは、PCR検査をめぐる、昨年上半期の(いや、現在に至るまでの)保健所の状況を見ても明らかだろう。

今回のワクチン接種は、おそらく各地方自治体で保健・健康・医療を所管する本庁の部署や保健所等が中心となって計画を立て、実行することになると思われる。

ほとんどの人が「一刻も早く受けたい」という気持ちでいっぱいかもしれないが、冒頭の地方公務員が嘆くように、現場の行政側の苦労は相当のものになると予想される。

全住民が対象となる予防接種という巨大事業で、会場・要員・物資をどう確保し、どのように住民に案内して会場に来てもらい、円滑に受けさせるか。言うのは簡単だが、実際にやるとなれば、10万円給付事業以上に大変である。