菅首相と尾身茂氏/photo by gettyimages
# 新型コロナウイルス

現状で封じ込められるのか…「緊急事態宣言」改善ポイントはここにある

重要なのは「期間」ではなく「収束」

緊急事態宣言発出の経緯を振り返ってみると

遅きに失した感はあるが、菅義偉総理が先週木曜日(1月7日)の記者会見で、新型コロナウイルス感染症を抑えるため、約7カ月振りの緊急事態宣言を再発出した。

この会見で、総理は「1カ月後には必ず事態を改善させる」と強調し、緊急事態宣言の早期解除への強い思いを露わにした。政権として、いきなり国民に長期の不自由な生活を強いる宣言をしたくないという配慮も働いているのかもしれない。

夜間の人通りが減った渋谷/photo by gettyimages
 

しかし、総理発言には反するが、宣言で優先すべきポイントは早期の解除ではない。新型コロナウイルス感染症の収束にこそ軸足を置くべきだろう。

緊急事態宣言の再発出に至った経緯と、去年4月の宣言との違い、暮らしへの影響、本当に1カ月で解除できるのか、そして経済全体へのインパクトなどを含めて、我々が求められている課題を考えてみよう。

まずは、年末からの感染状況を振り返っておく。経済を優先しようとした菅政権が意に反して、2度目の緊急事態宣言に追い込まれた過程が浮き彫りになっている。

最初は、去年の大晦日の段階。東京都や全国で1日に確認されたコロナ新規感染者数が過去最多を更新したにもかかわらず、菅総理は関係閣僚との協議後、記者団の質問に答えず、緊急事態宣言発出に言及しなかった。

明けて1月2日には、小池都知事ら首都圏の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の知事が動き、菅政権に宣言再発出を要請した。が、西村経済財政・再生担当大臣は記者団に「緊急事態宣言が視野に入る厳しい状況という認識を共有した」と要領を得ない発言をするにとどまった。

しかし、携帯電話のビッグデータからの推計で、元日と2日の人出は、前回の宣言が出ていた去年春の大型連休と比べて、軽井沢駅周辺が7.7倍、草津温泉周辺が3.1倍、銀座が8割増、東京駅周辺が5割増、大阪の心斎橋や札幌の大通公園も4割前後の増加を記録。人々の危機感が薄いことは明らかだった。

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