コロナ禍で「第3次さば缶ブーム」が到来

さば缶販売の好調が続いている。2013年頃から始まった健康食品としてのさばブーム。そして、2018年の「プレミアムさば缶」などの台頭による第2次さば缶ブームに続き、コロナ禍での保存食としてさばを使用した商品のマーケットが大きく伸びているのだ。その象徴的な商品が「さば缶」といえるだろう。コロナ禍の今、さば缶は空前の好機を向かえている。

さば缶〔PHOTO〕iStock

清水食品株式会社の広報担当者はいう。

「さば缶の売上げは緊急事態宣言の時に急激に上がって、現在も高止まりのままですね。それがずっと続き、2019年と比べて2020年は2桁増で推移しています。実はさば缶の販売は2019年のGW辺りを境に一旦ブームが終わり、トレンド的には下がり気味だったんです。それが新型コロナの影響で、まとめ買いや備蓄目的での消費が増え、各メーカーの販売量がぐっと上がった。それがずっと続いている状況です。今年以降も新たな商品を投入して伸ばしていく、あるいは、現状の商品をさらに強くしていく、という各社の動きが予測されます」

第3次とも呼べるこのさば缶ブームは、単体での需要増というよりも、コロナ禍で消費者の食生活に変化が生まれたことにより生じた、という見解がより正確かもしれない。

それでも、2018年にぐるなび総研の「今年の一皿」にさばが選出されるなど、食材としてのポテンシャルがもともと高かったのも事実だ。さば缶を取り扱う別の大手水産食品メーカー営業担当はこう話す。

「2017年の冬ころにグッと売上げが伸びて、そこから毎年昨対超えが続いています。2020年は3、4月で前年の200%で推移。その後少し落ち着きましたが、平均すれば昨対比の130%超えと驚異的な数字を残している。

その反面、国産さばの価格が徐々に高騰している現実にも直面しています。去年はもともと漁獲量が厳しかったところ、海外への輸出量が増えたことも価格面に影響しました。今季については水揚げが始まったばかりなので断言できませんが、原価としてはちょっと厳しいかもな、というところは感じています。高騰傾向はしばらく続く可能性があるのは懸念材料ではありますね