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中国「ジャック・マー失踪」の全舞台裏…じつは習近平の“自爆”で、中国経済が「大ピンチ」へ!

福島 香織 プロフィール

アリババだけの問題ではない

アントの上場停止のあとは、アリババの独禁法違反による立件と調査が発表され、アリババの香港株はその日一日で9%の暴落をみた。馬雲(ジャック・マー)は11月以降、その動静が途絶え、年明けて1月3日までに、「馬雲財団」がプロデュースした企業家コンテスト「アフリカビジネスヒーローズ」の審査員であった馬雲の名前がホームページから消え、審査員が外されていることが発覚。欧米メディアが「馬雲はどこにいった?」と騒ぎはじめた。

ネットでは、プライベートジェットで深圳、香港経由でシンガポールまで逃げた、といった根拠なき噂までながれていたが、それよりも、次に馬雲の名前が表ざたになるときは経済犯容疑者になっているのでは、という予測を言う人のほうが多かった。

いずれにしろ、アリババはこれまでのアリババでは無くなるかもしれない、と固唾をのんで成り行きが見守られている。

 

おそらく、この動きはアリババだけでなく、インターネットプラットフォーム経済全体の雲行きを示している。テンセント、百度、美団、拼多多……こうしたプラットフォーム経済全体に党中央の指導強化がおよび、いくつかの企業は国有化されたり、あるいは国家機関が最大株主になったり、あるいは人事権を共産党が握る形でのコントロール強化が進むのではないか。

なぜ、そこまで経済プラットフォーム企業がターゲットになるかといえば、もちろんフィンテック企業の影響力が中国の金融政策にとって見過ごせないほど大きいということもあるが、それ以上に、この新興分野はAIとビッグデータを駆使した膨大な情報量と解析力をもち、しかも海外ユーザーも多い国際企業だからだろう。