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中国「ジャック・マー失踪」の全舞台裏…じつは習近平の“自爆”で、中国経済が「大ピンチ」へ!

福島 香織 プロフィール

具体的には(1)国家戦略科学技術パワーの強化、(2)産業チェーン、サプライチェーンの自主コントロール能力の増強、(3)内需拡大戦略の起点の堅持、(4)改革開放の全面推進、(5)種子と耕地問題の解決、(6)市場独占禁止の強化と資本の無秩序な拡張の防止、(7)大都市住宅の突出した問題を解決、(8)二酸化炭素排出量のピーク問題とカーボンニュートラル達成に向けた取り組み、だ。

新華社報道によれば、「市場独占禁止を強化し、資本の無秩序拡張を防止する。市場独占禁止、不正当競争禁止は、社会主義市場経済体制をよりよくするものであり、ハイクオリティー発展の内在要求を推進する」という。

力を持ちすぎたから…

中国としてはプラットフォーム企業のイノベーション発展を支持し、国際競争力の増強を掲げ、また公有制経済と非公有制経済の共同発展もうたっているのだが、同時に「法律工作をインターネット領域にまで伸ばさなくてはならず、インターネットが法外の地であってはならない」と強調しており、インターネットプラットフォーム企業やフィンテック企業が、他業種よりも法の束縛がゆるく、不公平に優遇されているという見方が党内にあることがうかがえる。

習近平が動いたワケ photo/gettyimages
 

エネルギーや電信分野の国有企業寡占のほうが市場独占という意味では深刻だが、そちらはむしろ共産党政権として数社の大手国有企業による寡占を推進し、民営や地方経営企業を接収したり再編したりしている。一方で民営フィンテック、テクノロジー企業、インターネットプラットフォーム企業が独禁法違反として取り締まられるのだから、不公平の定義自体が共産党の都合で判断されている

習近平政権の狙いは、党中央による経済のコントロール強化であり、市場をコントロールするためには大手国有企業の市場寡占は有利だが、民営プラットフォーム企業が力を持ちすぎることは不利である、ということなのだ。