前代未聞の議事堂乱入事件…アメリカの権威が地に落ちた瞬間を見たか

笑いが止まらないのは「あの国」
歳川 隆雄 プロフィール

議事堂が侵入されたのは207年ぶり、しかも…

それはともかく、ジョージア州の決選投票翌日の6日に首都ワシントンで出来した米連邦議会(キャピトル・ヒル)議事堂乱入事件は前代未聞の出来事である。

同日正午(米東部標準時間・日本時間7日午前2時)頃、ドナルド・トランプ大統領はホワイトハウス前に集まった大統領選の開票結果に抗議する数千人の支持者に対し「みんなで議会に向けて行進しよう。この国を取り戻すために強さを見せ、(上下両院)議員らに正しいことをするよう要求しなければならない」と呼びかけた。

折しも午後1時から議会上下両院合同会議が始まり、トランプ大統領の演説が終わった同1時10分過ぎにホワイトハウスから2キロの距離をデモ行進してきたトランプ氏支持者は議事堂正面に到着、同2時過ぎ頃にデモ隊の一部が暴徒化して議事堂の壁をよじ登り、窓ガラスを割って侵入、数百人が議場内に立ち入るなど狼藉の限りを尽くした。短時間ながら下院議長室や議事堂のバルコニーも占拠された。

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議会警察の私服警官が侵入阻止の際に発砲し、4人が死亡する最悪の惨事となった。まさに米国の権威が地に落ちた瞬間と言っていい。米国民主主義の象徴とされる米議会議事堂が侵入されたのは、1814年の米英戦争時に英軍が火を放って以来207年ぶりのことである。しかも侵入したのは米国民だ。