東京都が「医療崩壊」…でも小池知事が「まだやっていない対策」がある

公立病院の活用という方法
川松 真一朗 プロフィール

首都・東京の医療機関に占める都立・公社病院の割合は、全体の4%である。ただし重要なのは、都立・公社病院がその他の96%の医療機関と異なるのが、東京都が病院運営の権限を持っているという点だ。昨年8月の時点で、都立・公社病院にコロナ専用ベッドを用意する目標を掲げていたのだから、本気で確保する気概が都知事や病院経営本部にあるのなら確保できたはずだ。

ところが上で見た通り、それから4ヶ月経っても、目標の半分にしか到達していないのである。500床と言うと、2000人超の新規感染者が出ている現状では、少なく聞こえるかもしれないが、重症者の命を守るためには、きわめて重要で貴重な「資源」である。

〔PHOTO〕iStock
 

じつは、すでに昨年3月ころから、東京都医師会も都議会自民党や厚生労働省も、都立病院や公社病院を「コロナ専用病院」とすることを、幾度となく東京都に強く要望してきた――詳しくは後述するが、私自身も都立病院や公社病院を「コロナ専用病院」として、そのすべてのキャパシティをコロナ患者の受け入れに振り向けるべきだと考えている。

ところが、あの緊迫の第1波の時から、時に声を荒げて必要性を訴えてきたのにもかかわらず、前に進まなかったのが実態だ。昨年3月当時、担当副知事は「やる」と明言したのに整備出来ていないのである。

もちろん、病床の確保を担当している職員らの言い分もある。病院一棟「コロナ専用」とすることは難しいが、都立病院の中で、専用フロアは設けるようにしている――約10か月のあいだ、私はそう言われ続けた。しかし、私は、その中途半端な姿勢こそが、他の医療機関を巻き込んだ総力戦を生み出せない状態になっている面があると考える。

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