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緊急事態の日本でこれから「コロナ差別死」が起きるという恐怖

厳しすぎる行動監視の末路

2020年は年末から新型コロナウイルスの感染者が増え始め、NPO法人WorldOpenHeart(以下WOH)の「新型コロナ差別ホットライン」には、帰省しても大丈夫だろうかといった相談が多く寄せられた。

感染者が増加傾向の地域から少ない地域への帰省は、「家族に迷惑がかかる可能性」を考慮して断念した人々が多かった。

相談者の不安は、家族に感染させてしまうこと以上に、感染拡大地域に住む家族を受け入れたことによる家族の地域からの排除である。

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実際、首都圏から帰省した人々の中には帰省先でトラブルになった報告もある。

東京都内の大学に通う佐藤祐樹さん(仮名・20代)は、東北地方の人口の少ない町の出身だ。年末は毎年帰省していたが、実家の家族からは「今年は勘弁してほしい」と帰省を拒まれてしまった。

佐藤さんは、むしろ家族より高校時代の友人と会うことが帰省の楽しみで、ひとり暮らしの友人が泊めてくれるというので家族に黙って地元に帰った。

佐藤さんは、仲の良い友人3人と部屋で鍋を囲んだり、ドライブをして過ごす予定だった。新幹線の駅まで友人が車で迎えに来てくれ、スーパーで買い物をして友人宅に着いた。食事の支度をしていると玄関のチャイムが鳴り、訪ねてきたのは近くに住むアパートの大家さんらしい。

いきなり部屋に上がり込んできて、佐藤さんに「今すぐ帰れ、今帰るなら親には黙っててやるから」と、荷物をまとめるよう急かした。

さっき買い物をしたスーパーの店員から佐藤さんの話を聞いたようだった。友人もただ困り果てた様子で、佐藤さんは荷物をまとめてアパートを出てとりあえず友人の車で駅に向かった。

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