日本のコンビニの数、どう計算する? ざっくり計算「フェルミ推定」の使い方 

「値」を求める2通りの考え方
横山 明日希 プロフィール

地球の大きさを正確に測るには

はじめて地球の大きさを測った人物もこのような地道な努力を重ねました。紀元前3世紀に、天文学と数学に長けた学者エラトステネスが太陽を利用した方法で地球の大きさを測ります。

エジプトのシエネ(現在のアスワン)で夏至の正午に太陽がちょうど真上にくることに気づいたエラトステネスは、シエネの北にあるアレクサンドリアで夏至の正午に太陽が見える角度、そしてシエネとアレクサンドリアの間の距離を使えば、地球の大きさを求めることができることに気が付きました。

たとえば、シエネからアレクサンドリアまでの距離が1000キロメートル、アレクサンドリアでの太陽の傾きが6度だった場合、1000キロメートルを360÷6=60倍した6万キロメートルが地球の大きさ(1周の長さ)となります。

地球の大きさを計算する概念図。6度は地球一周360度の1/60なので、60倍すれば地球一周の長さが求められる

エラトステネスは実際の計測値を元に、地球の大きさを約4万6000キロメートルと算出しています。ただし、当時のエジプトでの長さの単位は地域や時代によって若干値が異なっていたためエラトステネスがどこまで正確に地球の大きさを求められたかについてはよくわかっていません。

とはいえ、実際の地球の大きさは約4万75キロメートルなので、精度としては約17%の誤差です。今より2000年以上前の世界でこれだけの値を得たことは、とてつもない努力の結果といえるでしょう。人類はそこから長い期間をかけて、地球の正確な大きさを求めていきました。

このように、正確な値を求めることは非常に大変であることを踏まえつつ、次は逆にもとから正確の値までは求めない発想についても紹介していきましょう。

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