中国・習近平が、「バイデン政権のアメリカ」を「本気で警戒している」理由

「最悪の事態」に備える中国
富坂 聰 プロフィール

興味深いのはサプライチェーンの自力制御だが、これはコロナ禍の初期、2020年4月の政治局会議ではサプライチェーンの安定が大切といっていた。それが「安定と競争力」という表現に変わっている。変化の意味を経済の専門家は、「中国のサプライチェーンのコアが外部の影響を受けない環境の大切さ」であると説明する。「サプライチェーンを自らコントロールできるというのが来年の仕事の重点」ということだ。

 

そのためにはコアな技術を外国に依存している状況を改善しなければならず、それが「国家の科学力の強化」へとつながり、また最悪の場合には国内経済だけで対処できるように「内需を拡大」するのだ。

トランプという煮え湯に懲りた中国は、2021年から危機に備えた経済の構築を目指し始めた。とりあえず中国が鎖国に向かうことはないものの、それでも強い危機感の中で何もかもを自国で完結させようと走り始めたことは間違いない。このトランプ政権末期の置き土産は、世界の未来にとって吉と働くのか、それとも凶とでるのか。

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