2万7444円ーー。2020年、日経平均株価は「2万5000円の天井」を抜けたあとも続伸し、約30年4ヵ月ぶりの高値水準に到達した。
株価の年間上昇率は16.01%と、2年連続で15%を超える伸びを見せた。12月31日に完了した英EU離脱、大統領選のバイデン氏勝利、開催されるはずだった東京五輪、そして今もなお影を深く落とすコロナ…。
都内感染者数も4ケタを超え、ふたたびの緊急事態宣言の可能性も現実味を帯びてきている。
「今年はついに日経平均3万円を突破する」という向きもあるが、時代今日1月4日の大発会からはじまる株式市場を、どのように読み解いていけばいいのか。
株式アナリストはこう言う。
「20年終盤の株価上昇は、11月の大統領選によるバイデン氏勝利やコロナワクチンの実用化などが安心材料となり、世界的な株高になりました。
大手企業の好決算・上方修正も投資家には大きく影響し、コロナの再拡大が進み高値圏で揉み合う展開のなか、年末に突き抜けたわけです。
2021年序盤の株相場も、コロナの状況を『買い時』と読むか、『手仕舞い』と考えるか、市場では大きく割れるでしょう。先行きが不透明ななか、企業ごとに企業の明暗が分かれるよりは、業界ごとに瞬時のトレンドが生まれる可能性が高くなると考えられます」