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数学者が「ピザ」のケンカしない分け方について本気で考えてみた

受験生も挑戦してみよう

家族や友人とイタリア料理店でピザを注文した際に、ピザの分け方が問題になったことはないでしょうか? 少なくとも筆者なら、切り分けられた自分のピザが他の人と比較して小さいと、文句の1つくらい言ってしまうかもしれません。このような時、もし平等にピザを分割する方法があれば、みんながもっと幸せに食事ができるような気がしませんか? 実は、中学生レベルの数学を利用して誰でもとても簡単にピザを均等に分ける方法があるのです。

ここでは、“ピザの定理”と呼ばれる公式を利用してピザを分ける方法を紹介します。

(共著:奈良学園大学准教授 安東雅訓

 

何人で分けても平等に美味しくピザを食べたい

それでは、具体的にピザの分け方を考えてみましょう。まずピザの2等分は簡単ですね。ピザの中心を通るようにピザをカットするだけです。次に、ピザを4等分にするには先程の切り口とピザの中心で垂直に交わるようにカットすればよいですね。

では、ピザを6等分するには、どうすればよいでしょうか。一般的にはピザを2等分したあと、それぞれのピースでさらに2回ずつカットしますよね。その時、切り終えたあとの中心角がおおよそ60度になるようにカットすれば均等になります。とはいえアバウトでも60度に分けるのは難しいですよね。ここでまず三角比の性質を利用すると、比較的60度に近い切り口で切ることが可能です。下の図1をご覧ください。

まず原点Oを通るように線分ABでピザをカットします。目算でよいので、線分OBの中点Cをとり、ピザの周上にDCとABが垂直になるように点Dを推測します。その点Dから中心Oを通るようにピザを線分DEでカットすると

OC:OD:DC=1:2:√3

となるため、∠DOC=60°となります。以下同様の手法を用いて線分FGでピザをカットすると6等分に近い形で、ピザを分けることができます。

しかし、これら3つの例(2等分、4等分、6等分)は、全てピザの中心を通ってカットすることを前提にしています。

では、もしピザをカットした際に中心からずれたとき、平等にピザを分けることができるでしょうか。