TBS火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』公式ホームページより

『逃げ恥』新春スペシャル、出産・子育ての「描き方」に大注目すべき理由

「生き方の指針」を提示できるか

放送のたびに評価が上がるドラマ

何度放送されても愛されるドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(『逃げ恥』)。いや、むしろ、放送されるたびに評価が上がっていく強度のあるドラマである。

2016年10月〜12月、海野つなみの原作漫画(講談社)を野木亜紀子が脚本化して連続ドラマが放送され、人気が出た。それから4年、長いロスを経て、待ちに待った続編『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』(1月2日よる9時〜 TBS系)が放送されるとあって、さらなる『逃げ恥』熱が高まっている。

TBS火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』公式ホームページより
 

『逃げ恥』とはなんなのか。この4年、ずっと考えてきた筆者が思うに、それは、息苦しい社会のなかでまじめに生きている現代人へのエールである。

登場人物の生き方をひたすら誠実に描写したことと、エンタメ性の2本柱で見せた。

そのため、「多様性」「ムズキュン」「契約結婚」「呪いから逃げる」「ガッキー(新垣結衣)がかわいい」「理想的な男性役の星野源」「恋ダンス」と多くの人気要素が生まれた。

現代人の共感を呼んだ「多様性」

そのなかでまず、視聴者に愛された誠実な描写について振り返ろう。

新垣結衣演じる森山みくりと星野源演じる津崎平匡の、まじめで清潔感があり、互いの個性を受け入れながら自分の個性も守っていく生き方が支持された。

みくりと平匡は、バブル崩壊、リーマンショック、度重なる災害(今年はコロナ禍も)と元気がなくなっている日本に押しつぶされそうになりながら生きているアラサー世代にやさしく寄り添い、その生き方を肯定し、自然体でいながらどうすれば幸福になれるかを示す道しるべになっている。