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海外リゾートに移住した「年金暮らし夫婦」が、まさか夫からの“”離婚通告”に妻の「ヤバすぎる逆襲」

露木 幸彦 プロフィール

妻の「秘め事」

公正証書とは公証人が認証した証書で原則、公証人役場へ夫婦本人が出向きます。そして公証人の面前で公正証書に署名するという手順です。例外として前もって本人が委任状へ署名(押印)すれば代理人を立てることも可能です。そうすれば当日は本人が不在でも代理人が出向き、署名すれば手続は完了します。

今回の場合、定男さんは日本へ帰国した場合、再度、現地へ入国することができません。そのため、定男さんの要望に応える形で筆者が代理人をつとめることになりました。証明書付の委任状を入手する段取りは年金分割のときと同じです。妻は代理人を立てず、本人が署名するとのこと。

そして公正証書の署名当日。筆者は定男さんの代理人として公証人役場へ出向いたのですが、そこで初めて貞夫さんの妻と顔を合わせました。署名の手続はつつがなく終了したのですが、筆者は気になっていたことがあります。定男さんの年齢は78歳。老い先は長くありません。

 

夫婦が離婚せずに定男さんが亡くなった場合、妻には相続権が残っています。夫婦間には長男がいるので、法定相続分(遺言がない場合は法律で定められた割合で相続します)は妻が2分の1、長男が2分の1です。

妻は現地の財産も含め、遺産を長男と山分けすることができます。現在、現地の財産は目減りしていますが、それでも妻が離婚時、受け取った300万円を超えます。しかし、今回の場合、離婚したので妻の相続分はゼロです。