あの日あの時、あの場所で

振り返ると、孤独な夫と、孤独な私が出会い、その出会いが私にとっては生きていく希望になった気がする。長い夫婦生活これまでいろんなことがあったけれど、その時の独りでいることの辛さを考えたら、せっかく二人なんだしさ、楽しもうよ、と前向きに乗り越えられてきた。それは、それぞれが孤独などん底を知るからかもしれない。独りだとただただ辛い出来事も、二人だと後から笑い合えたりして、面白い。

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先日オリエンタルラジオが、吉本興業を退所し、フリーで活動することが発表された。夫が長年お世話になった吉本興業さんには、とても快く素晴らしい形で送り出していただき、感謝の気持ちでいっぱいだ。そして、吉本興業に所属していなかったら、オリエンタルラジオを組んでいなかったら、夫との出会いも、今の家族ともなかったのだと思うと、胸がジーンとなる。

そして「あの人を守ってあげる人はいるのかしら」と強烈に思った私が、今、その立場になっている。夫は私の支えなどなくとも、その持ち前のパワフルな推進力でどんどん荒波を乗り越えていく力が十分にあるが、何かあった時は私が守るのだ、という使命のようなものが私の胸にはある。あの孤独な背中を私が見て受け取ったメッセージも、運命的に感じている。

あの日あの時あの場所で君に会えなかったら僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま

小田和正さんの歌のように、人生は本当にその積み重ねだと日々実感する。

年末年始、一緒にいる時間で「おーい」と思う瞬間がいっぱいあるかもしれないが、そんなツッコミができることをありがたいと思い楽しみながら、家族であたたかな新年、そして今年こそお雑煮を食べながら元旦の朝を迎えられたら、と思っている。

皆さま、良いお年を。

家族で新しい一歩を踏みだす2021年。出会ったときのことを振り返ると、いろんなことを思い出す 写真提供/福田萌