彼の背中から感じた苦悩…

そして1度目の『熱中スタジアム』の収録である。スマートに50人の一般人を仕切る姿に感心していた収録の休憩時間。今は禁煙しているが、当時喫煙者だった夫がガラス張りの喫煙室でくるっとこちらに背中をむけてタバコを吸っていた。その後ろ姿を見た時の彼の背中がすごく気がかりになった。

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「あの人を守ってあげる人はいるのかしら」そんなことを突然、強烈に思った。

それくらい、孤独感(それは独りぽっちで寂しいのではなく一人で戦っている孤独感)が痛いくらいに伝わってきたのだ。味方をしてくれる先輩や仲間はいるのだろうか、家に帰った時にホッと心が安らぐ瞬間があるのだろうか、大丈夫かな?夫の胸中は当時知るよしもなかったのだが、苦悩が背中から伝わって来るようで私も苦しくなった。ただ、そのことはすぐに忘れて、また私は自分の生活に戻った。

そして、数ヶ月後再び訪れた2回目の『熱中スタジアム』の収録。収録中はその孤独な背中のことは忘れていた。でも、アシスタントの役割で、カンペの進行状況を失った彼を私がとっさにフォローする場面があり、「きっと夫婦ってこんな感じなんだろうな」「いかんいかん、番組に集中集中」と、一瞬頭がトリップする瞬間があった。

私はあまり器用なタイプではないので、仕事は仕事、プライベートはプライベート、と切り分けないとうまく集中ができないタイプだった。仕事中に「この人が夫、彼氏だったら」と一瞬でもシミュレーションした自分を恥じた。でも、家に帰ってからも、そのことが少し気になって、思わずTwitterで収録のお礼のメッセージをDMした。そこから、食事へと誘われ、交友が始まって、今ココである。