上阪:最後に、本づくりに携わる人へメッセージをお願いします。

 

柿内:本づくりに関わるのであれば、やはり、自分が人生の中で一番感動した体験を超えるものをめざしてほしいですね。本にはそれだけの「体験価値」を作る力があると思っています。それを僕も追求していきたいと思います。

(構成/市橋かほる)

<まとめ:柿内流「読者の心を動かす」秘密>
1) 感情を揺さぶるための情報の組み立て方は、映画や人生の感動体験を参考にする
2) 著者のコアを見つけそれを形にするために、とことん雑談する
3) レビューサイトを活用して自分の感覚を磨き、「プロの素人」であり続ける

柿内芳文(かきうち・よしふみ)編集者、株式会社STOKE代表。1978年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒。光文社でミリオンセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『若者はなぜ3年で辞めるのか?』等を編集した後、星海社で「星海社新書レーベル」を立ち上げ、25万部を超えた『武器としての決断思考』や『投資家が「お金」よりも大切にしていること』等を編集。その後、200万部を突破した『嫌われる勇気』を作ってコルクに合流、作家エージェントとして『インベスターZ』やダブルミリオンになった『漫画 君たちはどう生きるか』を編集し、独立。最近の編集担当作は『2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義』『僕は君の「熱」に投資しよう』など。自身を庶民代表と位置づけ、読者に体験価値を届ける本づくりに心血を注ぐ。

上阪徹(うえさか・とおる)ビジネス書作家、ブックライター。1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒。リクルート・グループなどを経て、95年からフリーランスのライターとして独立。トップランナーたちの仕事論をわかりやすく伝えるインタビュー、執筆を得意とし、取材相手は3000人を超える。著書に『マイクロソフト 再始動する最強企業』(ダイヤモンド社)、『JALの心づかい』(河出書房新社)、『あの明治大学が、なぜ女子高生が選ぶNo.1大学になったのか』(東洋経済新報社)、『これなら書ける! 大人の文章講座』(ちくま新書)などがある。最新著書は『文章の問題地図 ~「で、どこから変える?」伝わらない、時間ばかりかかる書き方』(技術評論社)。ブックライターとしても70冊以上の実績がある。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2014年、ブックライター塾開講。

上阪徹のブックライター塾
2014年開講。著者に代わって書籍のライティングを行うブックライター志望者のために、取材から目次づくりに至るまで、上阪氏がスキルを伝授。第一線で活躍する編集者たちを招いた取材講義やインタビュー原稿の作成など、実践的な内容が評判を呼び、2020年で第7期を迎えた。現在、8期塾生を募集中。詳細は上阪徹のブックライター塾まで。

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